• 不動産活用のこと
  • 2023.02.20
空き家放置の6つの問題点について

空き家問題が身近になってきています。

居住者の転居や死亡のほか、相続しても居住しないなど、空き家になってしまうケースは少なくありません。

空き家を放置すると、さまざまなリスクや問題を引き起こす可能性があるのをご存じでしょうか。

不動産でなく「負動産」になってしまうリスクをはらんだ空き家。

空き家を所有することになったら、知っておきたい6つの問題点を紹介します。

 

1.建物倒壊のリスク

 

空き家の倒壊は、中でも最も深刻な問題の1つです。

建物は年月が経過するにつれて経年劣化し、建物の構造が弱くなることがあります。放置されたままで換気や掃除が行われないと、家の中に湿気がこもってカビが発生したり、修繕が適切に行われずに劣化を早めてしまいます。損傷がさらに進むと、建物が倒壊する危険性があります。

もし建物が倒壊してしまったら、周辺の建物や道路などに対して重大な危険を引き起こす可能性があります。倒壊のリスクを減らすには、建物の定期的な点検や補修などの対策が必要です。

 

2.犯罪の拠点、放火のリスク

 

2つ目に犯罪の拠点になったり、放火されたりするリスクが高まることが挙げられます。

まず、空き家は犯罪や不審者が入り込む不法占拠などの場になりやすくなります。空き家には住人がいないため、不法侵入や窃盗、詐欺、薬物使用などの犯罪行為を行うことが容易になります。

また、空き家は監視されていないため、犯罪者たちは犯行を隠すことができ、警察の捜査を困難にすることがあります。万が一犯罪に使われてしまうことがあれば、事故物件とみなされて、資産評価にも影響が出ます。

さらに、空き家は放火のリスクも高まります。空き家は長期間放置されることによって、建物の老朽化や電気配線の老朽化などが進み、火災のリスクが高くなります。また、空き家には火災報知器や消火設備が設けられていないことも多く、火災発生時には消火が遅れることがあります。そのため、空き家に火災が発生した場合、周辺建物に被害が及ぶ可能性も高くなってしまいます。

 

3.雑草の放置によるリスク

 

3つ目に、放置された空き家では、周辺に雑草が生い茂ってしまうことが多いです。周囲の景観を損なうほか、火災の原因にもなります。万が一伸び放題となっている雑草に引火すると、延焼してしまい、周囲の住宅に燃え移る危険性も生じます。

空き家の雑草を手入れせずに放置しておくと、雑草は害虫の生息地になることもあります。

伸び放題となった雑草や草木は、建物の通気を悪化させ、家屋にダメージを与える原因となる点も問題です。床下の湿気によりシロアリが繁殖する可能性もあります。

一目で空き家と分かる状態になる雑草の放置は近隣住民とのトラブルの原因になることもあるので、注意が必要です。

 

4.害虫・害獣の棲処になるリスク

 

4つ目に、空き家を放置することには、害虫や害獣が棲み着いてしまうリスクがあります。

空き家は定期的な清掃やメンテナンスが行われていないため、ダニ、シロアリ、ゴキブリ、ハチ、ネズミなどの害虫の棲処になることがあります。シロアリなどの一部の害虫は住宅内の木材などを食害するので、発見が遅れると建物自体に大きな被害を与えることがあります。

また、害獣のネズミ、イタチ、ハクビシンなどがすみ着いてしまうと、ふんや尿による悪臭も心配です。いったん害虫・害獣の棲処になってしまうと、空き家から近隣の家に移動することもあるのでトラブルの原因になってしまうこともあります。

 

5.固定資産税の負担が大きい

 

固定資産税というのは、不動産の所有者が年に一度支払わなければならない税金です。空き家を所有しているだけで、固定資産税はずっと発生し続けます。住んでいないのに、税金の支払いが続くのは大きなデメリットです。市街化区域内にある土地や家屋には、加えて都市計画税もかかります。

空き家法(空き家対策特別措置法)の制定により、管理が不十分とされる空き家は「特定空き家」に指定され、固定資産税の優遇が受けられる「固定資産税等の住宅用地特例」の対象から外れることになりました。「特定空き家」になってしまうと、固定資産税は6倍になるといわれます。

 

6.建物の価値が低下する

 

家というのは年々価値が下がっていくものです。長年人が済まない空き家は建物の老朽化がどんどん進み、通常の不動産と比較して、さらに評価額が低くなる傾向があります。

売却を考えた時には資産価値が想像以上に下がっていることもあり、売却したいと思うときには大幅な修繕が必要になったり、買い手が見つからなかったりすることも考えられます。

日本では人口が減っているため、過疎化の進む地域ではさらに資産価値が下落することもあります。土地の価値は市街化の度合いに影響されるため、空き家を放置していると、家と土地の両方で同時に価値の下落が起こる可能性もあります。

 

まとめ

 

空き家を所有し、放置した場合の6つの問題点について解説してきました。

空き家をそのまま放置してしまうと、さまざまなリスクが発生するだけでなく、資産価値も下がってしまうことにつながります。

所有の空き家をそのまま放置せず、活用したり、売却を考えたりと早めに対応を心掛けていきましょう。

空き家についてのご相談は、相続不動産を専門とするよろず屋不動産までお気軽にお問合せください。